和歌山市内の在宅療養支援診療所

お知らせ
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花見に行こうよ! ③毎日の積み重ね

...せん妄から復活すると、周囲がびっくりするほど、リハビリに取り組み始めました。

身体のしんどさはあるのだと思いますが、

「一日でもさぼると、すぐに『もういいわ』となりやすいから、頑張るわ」と

理学療法士さんや訪問看護師さんと一緒に、毎日頑張っています。

 

    ベッドで、端坐位で座る時間も長くなりました。

    (腹筋と背筋を使っています。座ると呼吸も大きくできます。)

    自分でポータブルトイレに移動して排泄を行っています。

    (スクワットと同じです。)

    家の中で、ベッドからトイレまで歩く練習もしています。

    周囲のものにつかまりながら、2往復できました。

    玄関先の段差も、棚に手を置きながら降りられるようになりました。

    週に1回ですが、ヘルパーさんの見守りでお風呂も入っています。

 

理学療法士さんと一緒に行うだけが、リハビリではありません。

日常生活の行動すべてがリハビリになります。毎日の積み重ねです。

○○さんが言った通り、無理のない範囲で少しでも続けることが大切です。

 

 

 

ある日の訪問時、

先生   「リハビリだいぶ頑張ってるね。いつも訪問看護師さんや理学療法士さん、連絡くれているよ。

      家の中もだいぶ歩けてるし・・・すごいね。これやったら桜見に行けるで」

○○さん 「なかなかしんどくて、リハビリするのもえらかったけど、だいぶ調子ようなってきた。

      快便やし…。よく食べて、よく出して…。健康の秘訣は、これやな!!やっぱり。。。

      食事も味がわかるようになってきて、美味しくなってきたんや」

 

活気のある声で○○さんが話してくれます。

(二人の会話は、まだまだ続きます。)

先生   「リハビリはまだ家の中だけかな?そろそろ外で練習していいと思うけどね。

      一人での練習はあかんで…こけたら大変やからね。理学療法士さんと一緒に、少し表に出て

      歩く練習をはじめよかぁ」

○○さん 「外、(練習に)行ってもいいんか?」

先生   「いいけど、その時は、パンツ一丁はやめてよ(笑い)」

○○さん 「行けへんよぅ…。ちゃんとズボン履いてくよぅ」

                   ・・・みんなで大爆笑です。

 

訪問診療を終えて帰ろうとすると、○○さんが玄関先まで歩いて見送ってくれました。

足取りもしっかりされています。これなら桜を見に出かけられそうです。

 

週末、お天気がいいので、近くの公園にご家族でお花見に行くことになったそうです。

今年は桜の開花が一段と早かったので、見頃です。

ユーモアのある○○さんと奥さん…。

きっと楽しく、笑いの絶えない時間になると思います。