...せん妄から復活すると、周囲がびっくりするほど、リハビリに取り組み始めました。
身体のしんどさはあるのだと思いますが、
「一日でもさぼると、すぐに『もういいわ』となりやすいから、頑張るわ」と
理学療法士さんや訪問看護師さんと一緒に、毎日頑張っています。
ベッドで、端坐位で座る時間も長くなりました。
(腹筋と背筋を使っています。座ると呼吸も大きくできます。)
自分でポータブルトイレに移動して排泄を行っています。
(スクワットと同じです。)
家の中で、ベッドからトイレまで歩く練習もしています。
周囲のものにつかまりながら、2往復できました。
玄関先の段差も、棚に手を置きながら降りられるようになりました。
週に1回ですが、ヘルパーさんの見守りでお風呂も入っています。
理学療法士さんと一緒に行うだけが、リハビリではありません。
日常生活の行動すべてがリハビリになります。毎日の積み重ねです。
○○さんが言った通り、無理のない範囲で少しでも続けることが大切です。
ある日の訪問時、
先生 「リハビリだいぶ頑張ってるね。いつも訪問看護師さんや理学療法士さん、連絡くれているよ。
家の中もだいぶ歩けてるし・・・すごいね。これやったら桜見に行けるで」
○○さん 「なかなかしんどくて、リハビリするのもえらかったけど、だいぶ調子ようなってきた。
快便やし…。よく食べて、よく出して…。健康の秘訣は、これやな!!やっぱり。。。
食事も味がわかるようになってきて、美味しくなってきたんや」
活気のある声で○○さんが話してくれます。
(二人の会話は、まだまだ続きます。)
先生 「リハビリはまだ家の中だけかな?そろそろ外で練習していいと思うけどね。
一人での練習はあかんで…こけたら大変やからね。理学療法士さんと一緒に、少し表に出て
歩く練習をはじめよかぁ」
○○さん 「外、(練習に)行ってもいいんか?」
先生 「いいけど、その時は、パンツ一丁はやめてよ(笑い)」
○○さん 「行けへんよぅ…。ちゃんとズボン履いてくよぅ」
・・・みんなで大爆笑です。
訪問診療を終えて帰ろうとすると、○○さんが玄関先まで歩いて見送ってくれました。
足取りもしっかりされています。これなら桜を見に出かけられそうです。
週末、お天気がいいので、近くの公園にご家族でお花見に行くことになったそうです。
今年は桜の開花が一段と早かったので、見頃です。
ユーモアのある○○さんと奥さん…。
きっと楽しく、笑いの絶えない時間になると思います。