和歌山市内の在宅療養支援診療所

お知らせ
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『つぶやき』

先生は患者さんの診察をしています。

その横で、こたつの前に座っているご主人が、私にスマホを見せてくれようとします。

『城北の杜』のホームページです。

    

 ご主人  「これ(つぶやき)、、、書いてるんかい?」

 私    「城北の杜のホームページ、読んでくれたんですね。ありがとう」

 ご主人  「読んで、うちだけと違うんやって思ってね。

      みんな頑張ってるんやなぁ。励まされるわ。。。」

 私    「お家で皆さん頑張ってくれるんで、、、それを形に残したいなぁって思って

      『つぶやき』として、書くようになったんよね。

      『在宅医療』『訪問診療』って言っても、具体的にはわかりにくいと思うしね。

      ちょっとだけでも、イメージするのに役に立ったらって思ってね」

 ご主人  「これ、、書くの大変やろ。 訪問した時に全部記録してるんか?」

 私    「体温とか、、、状態は記録するけど、それ以外は書いてないよ」

 先生   「宮田さんねぇ。、、、文章が、、天から降りてくるらしいで、、、」

 私    「そうなんよぅ(笑)。降りてくるんよ~。☺

      何度も何度も文章をなおして、私が下書き保存したのを

      最終的に先生が見て修正したり補足したりしてくれるから、、、合作やね」

 私    「ご主人も頑張ってくれてるもんね。

      食事も作れるし、家のことも何でもできるし、、、いつも ありがとう」

 先生   「優しいご主人で良かったね」

 患者さん 「そうねぇ、、、うちのお父さん、なんでもできるんよ。全部任してるんよ、、、」

 ご主人  「いっつも、妻に叱られながらでね、、、(笑)

      なんとか夫婦二人で支えあっていかんとなぁ」

 私    「『人』っていう字は、支えあってるもんね」

 ご主人  「いいこと言うなぁ。。。武田鉄也みたいやな(笑)」

患者さんの表情も緩みます。

    

病気になると、「なんで私だけ、こんなことになるの」と思ったりもします。

『なぜ、自分だけ、、、』『なぜ、私なのか、、、』という感情、、、

身体的だけでなく、精神的にも辛くなり

孤独感や言いようのない不安に苛まれることもあります。

そういう気持ちと付き合いながらの日々です。

   

『つぶやき』を読んでもらえて、「自分たちと同じように頑張っている人がいる」と。

今 病と向き合っている方たちの『励み』や『支え』に

少しでもなってくれたら、、、、、嬉しいことです。

   

今日、ご主人と『つぶやき』について話をしていて、、、

何かしら人に伝わるものがあるとするならば

『城北の杜』とご縁をいただいた患者さんやご家族の頑張りと

お一人お一人の生命力の賜物であると実感しました。