復活したのもつかの間、、、
中嶋さん(仮名)は、話すことができなくなったり、元に戻ったりを
繰り返しています。
ご家族から連絡を受けた訪問看護師の杉本さん(仮名)は、すぐに対応してくれます。
意識がはっきりとして、会話ができるようになると
食事や水分も摂れています。
日曜日、杉本さんから先生に連絡が入りました。
先生は往診し、この数日の状況から
てんかん発作を疑い、てんかんをおさえる点滴をしました。
点滴が終了すると、、、
中嶋さんはいつも通り話しができるようなりました。
表情も良くなり笑顔が戻りました。
翌日からは、てんかんを予防するお薬を飲んでもらうことになりました。
火曜日の夕方、訪問診療に伺うと
「こんにちは!」と元気な声が返ってきました。
今日は、ベッドの上で髪の毛を洗ってもらい、さっぱりとした様子です。
「調子、、、いいわ。夜もぐっすり眠れてるよ」と。
先生が入ってくると「、、、あら! こんにちは」と中嶋さん。
先生が「僕 誰かわかるかなぁ?」と問うと、「今日は、冗談は言いません」と笑っています。
大好きな『数の子』や『スイカ🍉』もしっかりと食べています。
ご主人は、中嶋さんの好きな食べ物をいつも買いに走ってくれています。
先生がベッドの足元に回って
「中嶋さん、足、診せてよぅ。布団めくるで」 足先の浮腫み具合をチェックします。
「若い男の人に、足 見られるってなぁ~ごめんよ。。。」と冗談めかしく言うと
中嶋さんは「・・・若い?」とツッコミで切り返してくれます。
この二人の掛け合いを、娘さんは笑いながら見てくれています。
娘さんは、このところ毎日実家に来てくれています。
しばらく、娘さんともお話をして、次回の訪問診療の日程確認です。
「中嶋さん、、、今日は火曜日です。 次は金曜日の予定やけど、、、
祭日なんで、、、お休みさせてもらいましょうか?」
「・・・やっぱり・・・先生来てもらうと安心よなぁ」と言います。
私が「第二の夫やもんねぇ」と言うと、大きく頷いています。
見計らったように、『第一の夫』であるご主人が、仕事から戻ってこられました。。。
先生は「ありがとう! じゃぁ! 金曜日に来させてもらいます」と言いながら
中嶋さんの手を取りました。
社交ダンスで男性が女性をエスコートする時のように、先生が手を取ったので
中嶋さんは「…ふふふっ お姫さまみたい…」と笑っています。
またまた、みんなもほっこり笑顔!!
お薬が効いて、ちょっと復活しました。
とは言え、病状の不安定さは否めません。
中嶋さんらしさが垣間見えるこの時間が、とても愛おしく感じます。