私は訪問に伺うと、
体温、血圧、脈、呼吸状態など患者さんとお話しながら全身を観させてもらいます。
先生はその間に、お薬の確認をしたり、患者さんのご家族と話したりしてくれています。
その日の診療が終わり、次回の訪問診療の日時を確認すると、
「何か気になることや確認したいことはない?」
「先生に言いたいことや聞きたいことない?」と、もう一度尋ねるようにしています。
普段思っていることや気がかりなこと、
その日、先生と話して思ったことや確認したいこと、
先生と話している最中には聞けなかったことなど、
あとで確認すると、話してくれることがよくあるからです。
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薬が大嫌いな○○○さん
足の循環が悪くなり、紫色になっています。
大好きなタバコは止められません。
「○○○さん、タバコ吸ってもええから、、、 お願いやからこの薬だけ飲んでよぅ~」と先生が懇願します。
奥さんや訪問看護師さん、訪問薬剤師さんの力を借りながら、内服してくれるようになりました。
すると足の色も少し良くなり、なんとか悪くならずにすんでいます。
その日も、いつもと同様に
「○○○さん、何か気になることあるかな?」と尋ねると
しばらく考えて
「そうやなぁ~宮田さんも頑張ってよ!」と。
「えっ。私のこと?」
「気にしてくれてありがとうね。頑張る。頑張る」と。
先生は私に、「励まされてるやん‼」と、すかさず突っ込み。
「明日、また来ますね」というと
ベッドで横になったまま、笑顔で敬礼をしてくれ、
私も敬礼をして退室しました。
久々にみた敬礼姿... 嬉しかったです。
...2回目の訪問からは、いつも敬礼で先生と私を見送ってくれていましたが、このところ体がしんどくて敬礼姿が見られなかったので...
この『頑張ってよ!(敬礼)』に込められた○○○さんの気持ちに感謝です。