「食べること」「排泄すること」「体をきれいにすること」
私たちが生きるために必要な、最も基本的なことです。
それができなくなってしまったという心の痛みは、はかりしれません。
「ポータブルトイレをいれましょう」
「オムツにしたらいいよ」と ついつい言いがちですが、
‐‐‐‐‐‐考えてみてください
「あなたならお部屋という広い空間で、便座に座って用を足すことができますか?」
「あなたならオムツをして、寝たままで用を足すことできますか?」 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
トイレに行く‐‐‐‐誰もが行っている日常のあたりまえことです。
だからそれを取り上げてはいけないと考えます。
トイレに行けるあいだは、自分で行く。
筋力が低下すると、トイレに行くにも努力が必要となります。
足元がおぼつかなくなり、こけるかもしれません。
その時はそっと後ろから支えてあげてください。
それでも、自分でトイレに行けると思い、
家人に迷惑をかけたくないと思い、
夜間は、1人で立ち上がってトイレに行こうとします。
こける可能性が高くなったときには、
「(1人でこけて骨折でもしたら入院になってしまうから)夜だけはポータブルにしようね。」と言ってあげてください。
あるいは、自力でなかなかベッドから起き上がれず、歩くことが難しくなったときには、
「ポータブルトイレで頑張ってしようね。」と言ってあげてください。
自尊心を傷つけることなく…
そしてその努力が生きている証でもあり、寝たきりになる時期を遅らせることができ、
1日でも長く生きることができるのではないかと考えます。