和歌山市内の在宅療養支援診療所

お知らせ
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マイペース  ⑤一緒に過ごす時間 

静かな時間が流れています。

ここだけ時間がとまっているかのように、ゆっくりです。

      ・・・これが、さよ子さん(仮名)のペースなのです・・・

 

しばらくすると、先生がいつものように部屋に入ってきます。

補聴器をつけた耳元で、「先生、来たよぅ」と、ゆっくりとした口調で伝えます。

さよ子さんは、入り口の方に顔を向けて目を開けました。

先生が「こんにちは」と言うと、わずかに頷いて、顔を見ています。

そして、目を閉じました。

 

先生がベッドの左横に腰を下ろし、さよ子さんの左手をそっと握ります。

私がベッドの右側。。。娘さんが足元。。。 定位置です。

(何も話さず時間が流れます)

 

鳥のさえずりが、時折 聞こえてきます。

開いている窓から、心地よい風がふわーっと入ってきます。

窓の外は、庭木のかげで、木漏れ日がやさしくそそいでいます。

 

(時々、娘さんとぽつぽつとお話をします)

 

さよ子さんは、目を閉じたままです。

さよ子さんとの時間。。。一緒に過ごします。

 

  ------------------------ 沈 黙 ------------------------

 

さよ子さんに声をかけます。

先生は「さよ子さん、また来るね」と。いつも通りです。

閉じていた目が、、、、、、ゆっくりと開きました。

少しだけ、手を握って。。。     先生と娘さんが先に部屋を出ます。

 

「またね。。。ありがとう」と。 さよ子さんの手にそっと手を重ねて、、、私も部屋を出ます。

一緒に過ごせるこの時間に、感謝です。