和歌山市内の在宅療養支援診療所

お知らせ
お知らせ

『走る。薬剤師』

朝、訪問車🚙に乗ると

先生は、夜間往診に行ったり、連絡があった患者さんやご家族のことについて

話してくれます。

  

木曜日の朝、、、

昨夜、往診した堀内さん(仮名)の状況も教えてくれました。

「昨夜、往診に行ったら、大山君(仮名)が堀内さんの体をさすりながら

待っててくれたんや」と。

  

大山さんは薬剤師さんです。

  

昨日(水曜日)の午前中に、堀内さんの訪問診療に伺ったとき。。。

いつものように、先生は堀内さんの状態を診て、

訪問看護師さんやヘルパーさんの記録ノートも確認しました。

介護をしてくれている娘さんからも、ゆっくりと時間をかけて様子を聴きました。

そして、必要な薬を処方しました。

  

ベッドの横の机の上には、1週間分の薬を入れる仕切りのついたプラスチックケースが置かれています。

朝・昼・夕・寝る前と分けられ、きれいに整理されていました。

訪問診療を開始した当初。。。

病院から処方されていた手持ちの薬が多く、娘さんは混乱されていました。

  

大山さんは、そんな娘さんのために

お話を聴きながら、どうすればわかりやすく、間違わずにできるのか

堀内さんの体の状態や飲み込みの具合いを確認しながら

細やかに関わってくれています。

「大山さん、本当によくやってくれて、助かるわぁ。分かりやすくなって」と

お薬ケースをみながら、娘さんは話してくれていました。

  

夕方になり、、、「堀内さんの状態が安定しない」と、訪問看護師さんから連絡がありました。

先生が往診に行くことを確認した大山さんは

一度、薬を届け終わっていたのですが、再び患家に戻って先生の到着を待ってくれていました。

しんどがる堀内さんの『体をさすりながら』。。。

  

「患者さんの『体に触れる』『手をさし出す』って、なかなかできることではありません。

待っている間に、体をさすってくれるって、大山さんの人柄 優しさの表れですね」

「いつも助けて頂いて、ありがたいですね」

車の中で、先生とそんなことを話しました。

  

他所のお宅でも

「大山さん、本当にええ人やで。。。話よう聴いてくれるし。話やすいしな。

薬の管理は、自分なりに頑張ってたけど、混乱するしなぁ。

先生の言うように、もっと早くに頼んでたら、僕も家内も楽になってたのになぁ」と

話してくれたこともありました。

 

    

その日(木曜日)の夕方。。。

新規の患者さんの訪問診療が終わって訪問車に戻ると、⌚『19時』です。

 

すぐに先生は、大山さんに連絡を入れます。

先生は、患者さんの状態と必要な薬を伝えます。

薬を自宅に届けてもらえるようにお願いします。

「了解です。20時の麻薬の貼り換えまでに間に合うように、薬を届けてきます。

今日はバイク🏍で走って行ってきま~す(笑)」と。

(断水の影響で車の渋滞がいつも以上だったからです)

いつも通りの明るい声で対応してくれました。

  

患者さんたちの病状は、昼夜 休日問わず変化します。

そのたびに、薬剤師さんたちは、先生から処方された薬を持って駆けつけてくれます。

まさしく

『走る。薬剤師』です。

 

先生と私も、大山さんをはじめ協働させて頂いている薬剤師さんたちの存在に

本当に助けて頂いています。

患者さんやご家族も同様です。

薬剤師さんたちの関わりを、心強く思っていることが、日々伝わってきます。