和歌山市内の在宅療養支援診療所

お知らせ
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退院前カンファレンス…病院から自宅へ…

病院に入院中、患者さんとご家族が在宅医療を希望されると、その病院から

在宅医としてご紹介を頂きます。

 

在宅医療では、訪問看護師さん、ケアマネージャーさん、福祉用具の担当者さん、

時には薬剤師さんと私たちクリニックが連携します。

その患者さんがご自宅で過ごすためのワンチームが結成されます。

 

退院前に、病院でカンファレンス(話し合い)を行います。

退院前カンファレンスでは、患者さん、ご家族、主治医の先生、

地域連携室の担当者さん(退院支援専門の看護師さんや社会福祉士さん)

病棟の看護師さんと私たちチームが集結します。

 

まず、主治医の先生から病状の経過や治療状況について説明を受け、

入院中の日常生活の状況などは、病棟看護師さんが説明してくれます。

そのうえで、患者さんやご家族が気がかりなことを確認しながら、

どのようにすれば自宅で安心して過ごせるのかを、皆で話し合います。

 

退院すると、医師や看護師が常にいる入院生活とは違うので、

『自宅へ帰りたいとは思うものの、どうなるんだろう…』と不安も大きいと思います。

言葉にならない不安や緊張が、患者さんやご家族の表情から伝わってきます。

 

在宅医療を希望されても、通院されている病院との関係が終わるわけではありません。

通院を継続しながら、定期的に私たちが訪問診療に伺うこともできます。

 

退院前カンファレンスでは、退院の日時も決めます。

退院当日、必ずご自宅に伺わせて頂くようにしています。

ここからが、私たち在宅医療に関わるチームの力の発揮どころです。

 

今まで関わらせて頂いた患者さんが、退院前カンファレンスの時の気持ちについて話してくれました。

 「こんな管も入っているのに、本当に帰って大丈夫なんか?って思てたよ」

 「皆集まってくれたけど、よぅ覚えてないわ」

 「話を聞いても何をどうしてくれるんか、その時はイメージがつかんかったわ」

 「(コロナ禍で)面会もできないし、とにかく帰りたかった」

 「夫の誕生日を一緒に祝ってあげたかったんよ(夫には内緒で)。何とかなるって思ってたわ」 等々 

 

在宅医療を開始して、しばらくすると

「案外いけるな」

「何かあったら訪問看護師さんや先生が来てくれるから大丈夫」

「電話で先生にいつでも連絡できるし大丈夫や」

「気にかけてくれて、先生から電話くれるから、安心や」 と言って頂くことが多いです。

 

入院されている患者さんやご家族の方で、

ご自宅に帰りたいけど不安だという方は、まずはご相談下さい。