奥さんからCallを受け、往診に向かいます。
いつもの熱と様子が違うので、近くの病院にお願いして検査を行ってもらいました。
不安は的中。肺炎を起こしていました。
炎症所見も悪く、入院による加療をお願いすることになりました。
一抹の不安を感じながら。。。
数日後病院に伺うと、固まって動けない状態。。
食べさせると誤嚥するから、無理に食べさせることはせずに、嚥下リハビリを行う。
病院勤務時代では至極当然な対応。
今は在宅医。(退院後)自宅でどう過ごせるかが大事。
嫌な予感がしました。。。
肺炎が収束しても、このままでは食事のできる元の生活に戻れなくなるのではないか?
飲み込むというのは凄い力が必要です。
筋力が衰えるのは一瞬ですが、回復するには何倍も時間がかかります。
ましてやハンディキャップのあるひとでは、一度衰えると回復の見込みがなくなるかもしれません。
認知症とは進行性の病気です。
アルツハイマー型認知症の自然経過は10年と言われています。
嚥下障害は末期に相当するのです。
「今、飲み込めなくなったら、この先食べられなくなる。」
そう思うと、すぐに奥さんと相談、、、 決断してくれました。
肺炎覚悟してでも、美味しい食事が食べられる。
生きている喜びだと考えています。
家族の支えが何よりも大切です。